IMG_20181009_114237

【 お知らせ 】

11月15日~18日
「フランスを縫う、バルカンで編む」

~大陸の西の端から東の端に向け.......
 京都を終着点として手仕事が集まりました~

会場:Yggd 
           京都市中京区六角油小路町345-3
   yggdkyoto.com



明日からはじまります「フランスを縫う、バルカンで編む」
今日は靴下/チャラペの紹介です。


もちろん全部の商品に、思いやストーリーがあるのだけど
今回のチャラペは特に「思い出」が詰まっていて
久しぶりにブログに書きたくなったのでした~。



今回の展示会に「セルビア伝統の手編み靴下」を出すということで
アソシエーションの本拠地である、セルビア中南部の町Cacak/チャチャック在住で
メンバーのLeila/レイラにお願いしたのでした。


クロスステッチや編み物が得意なレイラ
大きさやデザインなど打合せして、まずはサンプルが出来上がったというので
持ってきてもらいました。

8月15日の午前中、チャチャックから届いた靴下を見て
私は凹んでしまいました。。。
靴下の左右の大きさが明らかに違う!
いつもキッチリモノ作りをするレイラだったのに
なぜ?????

受取った靴下の写真を撮って、すぐにチャチャックと電話会議

大きさが明らかに違うこと、9月上旬までにきちんとしたものを
仕上げてほしいということを伝えました。


あと2週間ほどしかないのに、きちんとしたものが仕上がってくるのか?
せっかくの展示会なのに、なんとかしないと。。。

そんな思いを抱えて向かったのはサヴァ教会裏
そこで路上で靴下や刺繍クロスを販売している女性たちと
顔見知りになっていたから


その中の一人の女性に「靴下編んでほしいのだけど」
最初はOKだったけど、なぜかゴネゴネ。。。

周りにいたセルビア人も、私と目を見合わせて
「なぜ急変な態度するの????」


その態度に私もギブアップ、サヴァ教会裏を立ち去り
次はベオグラードのアソシエーションが運営しているお店へ。

そこでも靴下をうまく編める女性がいたら
教えてほしいと話をしてきました。


そして夕方になり、アパートへ戻った瞬間
心臓がバクバク。。。。。
ドアの鍵が壊されているではないですか!

バクバクが止まらない中、ドアをそっと開けると部屋は散乱!!
頭の中真っ白! まずはどうしたらいいのだろう?

1階に住む大家さんへ連絡したのだけど
少し前からNYからお孫さんが来ていて、家族でギリシャへ行くと
聞いていたので、不在で電話に出ない。。。


次は近で働いているセルビア人へ電話して
出てくる言葉は「help me~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!」だけ(苦笑)
「どうしたんだ、なにが起こったんだ。いま病院だから
 メールで書いておいてくれ」


少し冷静になってきた私は、次にセルビア人の旦那さんを持つ
日本の友人に電話して
「泥棒にはいられたの、どうしたらいいのかわかない。。」

すぐに友人は
「今から旦那に聞くから、ちょっと待ってて!」

数分後、旦那さんい聞いてくれた友人は
警察へ電話すること、それが終わったら鍵を取り付けに
来てくれることを伝えてくれました。


警察に電話してからしばらくすると、制服をきた警察官2人が
きました。

事情聴取が終わり、次は指紋を取る「検察官」が来てと
日本でも経験のないことを、セルビアで初体験しました!

セルビアの警察って、ここでもフレンドリー(笑)
そんな様子に、私も少しずつ気持ちが落ち着いてきました。



それでも数日間は外出から帰ってきて
ドアを見るとバクバクしたり、夜になると怖かったりしました。

でも9月は迫ってくるし、チャチャックのレイラだけで
靴下はきちんと仕上がるのか??


そこでZERENI VENACという青空マーケットの周辺で
靴下を売っている女性たちがいたのを思いだしたので
行ってみました。

IMG_20180903_095607

数名の女性たちが靴下などを売っていた中で
写真の女性がピン!ときたのでした。



まずは売っている靴下を見せてもらって
「もう少し小さなサイズを作れる?」というと
「もちろんよ!」
「じゃあ作ってくれる、また来るから!」


そのお隣女性は、無言。。。


私が何人なのか?もよくわからず、カタコトでへたくそな
セルビア語しかわからずで、信用できないもの当然ですもの


そして数日後、女性たちの元へいくと
「もちろんよ!」と言った女性はちゃんと袋に入れて
用意してくれていたのでした。


彼女の名前はMilica/ミリッツア
大きな声と笑顔で、私が行くと
「Japanka!!」ヤパンカーー!と周りの人が振り向くくらい
大きな声で笑いながら話しかけてくるの


私のカタコトすぎるセルビア語を大笑いしながらも
一生懸命聞いてくれて、わかってきたのは
ベオグラードから1時間ほどの町Obrenvac/オブレノバツに住んでいて
自宅で羊を飼っており、毛糸を紡いで靴下を編んでいるのだと


それで更に、こういった色でラインをここに入れて!
仕様も説明して、期日もお願いして編んでもらうことにしました。



8月も下旬となっていて、商品は間に合うのか?

いま思うと、8月から9月までは
商品のこと、配送のことで、頭の中も体もぐるぐる
毎日がそわそわしていた感じでした(笑)



9月に入って、チャチャックから届いた靴下は
今度は左右も揃っていて、ほっと安心。


そして、ミリッツアのところへ約束した期日より少し早めに行くと
「待っていたわよ~、 japanka!」
と、注文した靴下を用意してくれていたのでした。


嬉しかった~~!
8月15日のショックな時は、もう全て投げ出してしまいたい気分だったのに
チャチャックの女性たちも頑張ってくれたし
蒲バックを作っているZrenjaninの工房ファミリーも
目の下にクマを作りながら頑張っていたし
そして、新しくミリッツアという女性も知ることができて
あの大声と笑顔に癒されました!(笑)


たくさんのセルビア人たちとのストーリーが詰まった
商品たちです。


日本で商品たちを見て、タグ付して行くとき
そんなことを思いだしながら、なんだかんだ言っても
ちゃんと商品が出来上がったことに嬉しさいっぱい。


ぜひそんな商品たちを見に、感じに
「made in Serbia」を手に取りにきてくださいね!


展示会のはじまりを、みんなわくわくしています♡